いつになったら冬なのかしら、と思っていたら一気に寒くなりました。
そんな寒い日にいつも思い出すのは、パリで飲んだショコラ・ショー。
さっと作るには、ちょっと敷居の高いショコラショーですが、
日本の伝統食材である [ 本葛粉 ] を使うことで、実は簡単に再現(?)ができます。
しかも同じように濃厚なのに、お手軽で、ヘルシーで、そしてぽっかぽかになるというおまけつき^^
カルダモンと柚子ゼスト香る、本葛粉の濃厚ショコラ・ショー
[ ショコラ・ショー/chocolat chau ]
フランス語でhot chocolateの意味。
ココアと異なり、カカオバターをたっぷり含むチョコレート(多くはクーベルチュール)をお湯やミルクに溶かし込んだ濃厚なドリンク。
本場パリで飲んだショコラショーも、それはそれは濃厚で、
飲み口はあつあつとろとろ、寒空の中アパルトメントに戻る頃には少し固まるほどの濃厚さでした。
でも、なかなか一般の台所にはクーベルチュール、ないよね、と思うし
冷える冬の身体は自然とふっくらしがちなので、
私は葛粉を使うことで、油分控えめ、かつ、葛粉とスパイスで身体を温めてくれるようなドリンクにして楽しんでいます。
レシピ (2人分)
豆乳 : 300cc
カカオパウダー :大さじ3くらい
久助本葛粉 :小さじ1~3くらい
お好きな甘味 :お好みの量
天然塩 : 小さじ1/3くらい
無農薬柚子 : 少し
カルダモン : 適量 (3~4粒かな、パウダーでも。)
ナッツ : 適量
今回私が使ったのは... organicローカカオパウダー、有機豆乳、久助本葛粉、デーツ、実家の無農薬柚子。ミルクパンは、馬場勝文さんの土鍋のもの。こちらは、suuのお茶を扱ってくださっている、糸島のまたいちの塩 季節屋さんで取り扱っています^^ 宝物。
作り方
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小鍋に豆乳を入れ、火をかけるカカオパウダーを入れ、泡立て器でよく混ぜる (スプーン等ではなく泡だて器を使うと混ざりやすいです)
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馴染んできたら、お好みの量の甘味と、お塩、それからカルダモンを加えてよく混ぜる
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カルダモンが水分を吸ってふっくらとし、香ってきたら、ほんの少しの水で溶いた久助本葛粉を加え、弱火で加熱を続けながらよく混ぜる
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いい具合にトロリとしたら完成^^
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カップに移したら、柚子の皮を削りかけ、お好みでナッツ類を。ペッパーを削り加えても。
一口メモ
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豆乳以外のお好みのミルクでも大丈夫!
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お砂糖類もお好みでどうぞ。なんとなくですが、ドリンクの時は一種類よりも数種類の甘味を混ぜた方がくどくなく感じます。(蜂蜜ときび砂糖、デーツとメープルシロップといったように)
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葛粉の量もお好み。すこしトロリくらいならば、小さじ2くらいでしょうか。多くすればするほどトロトロで濃厚に、もっと増やせばホットプリン(小さじ3~4くらい)、減らせば(小さじ1くらい)あっさりとココアに近くなります。
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カルダモンは皮ではなく、中の種が香ります。強くしたい方は割り入れるとベターですが、粒感が残るので形状はお好みで選んでくださいね。
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ナッツ類もお好みで。今回は、軽井沢の生胡桃と、椎の実でした!
秋月葛、10代目久助葛
福岡に、糸島に越してきて丸4年以上になります。
こちらにきて山ほどの素晴らしい食材に出会わせていただきました。
そのうちの一つが、福岡は朝倉・秋月で200年近く続く本葛蔵の、10代目久助葛。
日本が誇るべき、一流の本葛粉を作られている葛蔵です。
(月のリズムに合わせ、葛断食リトリートなどもされています)
これで1000円+tax. お安すぎます...
朝倉の葛蔵にお邪魔したことがありますが、このお値段でいいの?涙 というほど、
頭がさがるほどの、素晴らしい職人技と伝統と手間と想いで作られています。
葛の枯渇により、葛粉の原材料がどんどん中国産へとシフトしている中、
久助葛は徹底的に九州産。
しかも10代目の久助さんが、自ら冬場は山に篭り、何十年ものという貴重な葛根を掘りあて、気の遠くなるほどの手数と手間と時間をかけて大切に、大切に、葛粉にされています。。。
これが、どれほどのことか・・・。
- suu -のよもぎ茶づくり。 全行程を手作業により作っている私ですが、やはりとても苦労が多く。
量産もできないし、くらっとするほどコストもかかる。
いっそマシン化してしまいたいと思うこともありますが、それはどう考えても味とクオリティとのトレードオフ。
本物の美味しさの裏には必ず、人の真摯さと積み上げてきた経験と時間、五感六感をフルに使った職人技があります。
久助さんの職人としてのあり方には、いつも勇気をいただき、襟を正される思いです。
(久助葛は、葛粉を何年もかけて自然乾燥。熱を使って一気に葛粉を乾燥させないので、タンパク変性を起こしておらず、とにかく水溶けがまろやかでびっくりするほど、早い。ぜひ試してみてほしい!ほんとうに一瞬で水を吸う。)
よく、「葛粉は体を温める」と言いますが、実際、生薬である葛根(カッコン/漢方の葛根湯に配合)は寒気を追い払い、発汗させ、特に首肩まわりの血流を良くし、いわゆる風邪の初期症状に効くもの。
生薬の葛根やと、食品の葛粉の成分は、その成分含有量やバランスこそ異なるものの、似た薬効を持ちます。寒くなり風邪のはやるこの時期にはぴったりの素晴らしい食材。
ちょっとしたとろみづけに使うと味わいも豊かに、身体も嬉しくなります。(私はよく冬場のお味噌汁に入れています。)
ただし、葛粉と称して一般に売られているものは、じゃがいも、さつまいも(甘藷澱粉) 、コーンスターチ (トウモロコシ澱粉)などのデンプンを混入したものがほとんど。どうぞご注意くださいね。
10代目久助葛さんはこちら です^^
久助さん、これからも、お身体無理しすぎず...。
この素晴らしい食材を、伝統を ... 福岡に、日本に、世界に、のこしていってくださいね^^
みなさんもぜひ、ショコラ・ショーもやってみてね!
with love & care,
- suu - | 薬草ハーバリスト
Miho / / / suuのお茶の材料は、一つ残らずすべて、認定オーガニック、天然物、あるいは栽培期間中農薬不使用の厳選した素材のみを使用し、 それぞれの素材が共にベストな味わいを醸し出せるように一つ一つ異なる乾燥、裁断、焙煎、加工作業を行っています。 すべてのお茶はノンカフェインです。 / / /