薬草コラム — - suu -のお茶
よもぎから桜の香りを引き出す ー - suu -の微発酵茶の話
待ちに待った、秋よもぎの収穫期がやってきました!
よもぎを丁寧に製茶すると
不思議と苦味や青臭さが消えて
花の香りー、
特に桜のような香りのお茶が生まれる、と気づいたのは、
- suu -を創業してすぐのこと。(※)
ですが自分のやっているたくさんの工程のうち
一体何がそれを生み出しているのかは
なかなか分からず
ここ1,2年で
やっとそれが〈微発酵〉によるものだと
紐解けるようになってきました。
ー
中でも特に
秋よもぎの新芽が生み出す香りは
芳醇で、深く、華やか。
お茶にしてゆく旅路の中で
苦味や青臭さがふっと消え
代わりにコクのある甘みが現れ
じんわり、沁みるように美味しいー。
そのため- suu -では、どのお茶にも
微発酵させた秋よもぎをブレンドしています。
よもぎ茶を作り始めて7年以上が経ちますが
・茶としてのよもぎを追求する、
・よもぎから花の香りを引き出す、
こんな変わったことをやっている人は
世界中探しても、ほかに出会うことはなく
当然、文献や知見もないので
数えきれないほどお茶を作り
時には緑茶での文献や、中国茶の論文、
よもぎの成分分析と化学式を基にして、
推測と実験を繰り返してきました。
身近で、よく知った植物のように感じるよもぎですが、
本当に、どこまでも、奥深いのです。
ー
香り成分だけではなく
クロロフィルも豊富な秋よもぎ。
その翡翠色の葉が
朝露に輝く姿は
息を呑む美しさー。
みなさまにも
伝わりますでしょうか….
ー
※ 桜の香りは、クマリン系物質によるもの。
実はごく稀に、ジャスミンの香り(おそらくジャスモン酸)を
引き出すこともできるのですが… これは本当に難しく...
まだまだ、道半ば!
#微発酵
#微発酵よもぎ茶
#よもぎ茶
#クマリン #ジャスモン酸
バラ科のはなし - 五芒星の花 -
突然ですが、先日、インスタグラムで植物クイズを出してみました。
【 桜 桃 梅 薔薇 ハマナス 枇杷(びわ) 野いちご 林檎 】
これらは全て、次のお茶のブレンド内容なのですが… さて、これらの植物に共通することは、何でしょうか?
💡ヒント:よもぎには共通しません🌿
あなたは、正解がわかりましたか?^^
(↑季節のよもぎ茶・春謳 - はるうたう - /4月末日発売予定)
答えは... 「すべてバラ科の植物」であること!
バラや桜はなんとなく分かるとしても... ビワや林檎は、初めて知った!という方も多いのではないでしょうか。
せっかくなので、少し、バラ科の話をしてみますね。
☑︎ バラ科は、90属2500種を含む植物の科の一つ。
桜・梅・桃・バラ・ビワ・リンゴ以外にも ✔︎ あんず ✔︎ 梨 ✔︎ さくらんぼ ✔︎ いちご ✔︎ カリン ✔︎ スモモ など…
実は、身近なフルーツの多くはバラ科に属します。
珍しいところだと、
✔︎ アーモンド
もバラ科!
(ちなみにナッツと一言で言っても、・ピーナッツはマメ科、・ヘーゼルナッツはカバノキ科、・マカダミアナッツはヤマモガシ科、・くるみやピーカンナッツはクルミ科、・カシューナッツやピスタチオはウルシ科です。)
バラ科の特徴は、5枚の花弁をもつこと。
つまり、五芒星(ごぼうせい)、星型のお花。
確かに思い返してみれば 桜も5枚ですし、梅も5枚ですよね^^
(↑梅)
(↑桃)
(↑桜)
(↑野苺(草苺))
(↑ノイバラ)
では、八重桜や、八重桃、八重のバラは?というと 実はおしべやめしべが変化して(!) 花びらへと変貌したもので 多くは園芸種です。
不思議ですよね。
(↑八重桜/園芸種)
(↑八重の桃/園芸種)
八重咲きのイメージのあるバラも、
野生の和バラであるハマナスや、原種のドッグローズの花びらは5枚です。
(美しいので、画像検索してみてください^^)
☑︎ それ以外にも…
・薬膳でよく登場する「山楂(さんざし)」 ・植木でよく見る白い「コデマリ」や「雪柳」、黄色い「山吹」(糸島では4月の今まさに咲いていますね) ・北海道の街路樹の定番「ナナカマド」 ・カリンに似た植物、ボケ
などもバラ科の植物。
(↑わかりにくいですが、やや右寄りの中央の赤い花がボケ(木瓜)。ちなみに白い花は桜、紫はレンゲで、手前の蕾と左の大きな花はサザンカです) ・・・
目が合ったお花の花びらを数えてみたり
何科に属するのか調べてみたり
その科の特性を勉強してみると
とても面白い!
初めて見る植物と出会っても、
なんとなく「**科かな?」なんて予想をつけることもできます。
ぜひやってみてくださいね^^
- suu -
せせらぎ涼む 水出しよもぎ茶
− せせらぎ涼む 水出しよもぎ茶 再販のお知らせ−
大暑を過ぎました。二十四節気では早くも次は立秋となりますが、まだまだ厳しい暑さが続きますね。先日、海の望めるおやまの上に登りました。まさに、大暑の真っ只中に。ちいさなおやまですが、湧き水のはしる、緑美しい秘密のおやま。そこは、蝉の鳴き声の中に混じって、気まぐれに風が海から駆け上って来るのです。それが、心地よくて。いつもの日々の真ん中に、潮風とせせらぎを感じてもらえたらー。そんな涼やかさを、お茶でお届けできているかな。できているといいな。イベントでも、オンラインショップでも売り切れておりました、“せせらぎ涼む 水出しよもぎ茶”少しですがまた再販しました。おまたせしました。オンラインショップから、どうぞお求めくださいね。
ようこそ、新月のお茶、満月のお茶。
はじめまして。 ずっと、逢いたかった。 ブランドスタート時から、月の巡りに纏わるお茶をつくることー。その日をずっと待っていました。
私はお茶を、「作りません」。 もうこればかりは、不思議と湧き出るもの、降ってくるもの。 数学的に掛け合わせたり、 効能同士で合わせたり、 シーズンの素材を入れたり。 茶は混ぜれば[お茶]になります。 いとも簡単に。 お湯を注いで、 そうしたら、[お茶]にはなるでしょう。 でも、そうじゃない。 それをしたいんじゃないんです。 新月のお茶は、新年の新月の日にイメージが湧きはじめ、 満月のお茶は、3月の満月のころにインスピレーションがやってきて、 しかしそれらの波はまた遠のき、夏至の日から、徐々にはっきりとした輪郭を帯びて戻ってきました。
⚪︎ みちうまれる 満月のよもぎ茶 ⚫︎ みちしるべ灯る 新月のよもぎ茶
長かったです。でもやっと逢えた。生まれたこの子たちをみなさまにお見せできることを、心から嬉しく思っています。
ひとつひとつ、気が遠くなるほどの手間と時間を心をこめて。箱もひとつひとつ全て型取り、手彫りし、金と銀でそれぞれ判押し。当面は、卸の予定はありません。(卸せるほど数が作れないのです、素材も限りがあるものばかり。)イベントでの直接販売、私からの直接購入のみでの取り扱いとなります。suuオンラインショップでも、ごく数量限定で発売開始します。どうぞみなさま、うまれたばかりのこの子たちに、逢いにいらしてください。/ / / suuのお茶の材料は、一つ残らずすべて、認定オーガニック、天然物、あるいは栽培期間中農薬不使用の厳選した素材のみを使用し、それぞれの素材が共にベストな味わいを醸し出せるように一つ一つ異なる乾燥、裁断、焙煎、加工作業を行っています。すべてのお茶はノンカフェインです。/ / / 満月、新月、どちらも4パック入り。ひとひらの、月桂樹の葉と共にお届けします。1パックあたり、ずっしりと6g以上の様々な薬草が入っています。お好みで500~800ccのお湯をそそぎ、ゆったりと、たっぷりと、じっくりと蒸らし上げ、トップノート、ミドルノート、ラストノートをお楽しみください。濃いめに淹れてレメディとして1リットルでたっぷり淹れて巡らせても。満月の日に、新月の日に、1日かけてゆるりと飲まれてみてください…^^with much love and care. suu/Miho