許されるのならば
わたしは、ずっとずっとずっとずっとずーっと
誰もいない山道で
永遠に、自然を撮っていたい…
ただの道端、
ただの雑草、
ただの落ち葉、
けれども わたしには息が止まるほど美しく見える。
小川の岩の淵にたどり着いた、その椿の花の紅色の欠片に、
その脇で、今まさに伸びをしようとしている若いシダに、
雨に濡れながら、頷くように雨に揺れる菫(すみれ)の葉に、
水分を吸って、もっちりと幸せそうな苔たちに、
私はいつも泣きそうなくらい、どうしようもないほど惹かれる‥
望む場所へと今、行けなくても。
道端のアスファルトの隙間から手を伸ばす草に、
フェンスの奥に咲く野の花に、
遠くで揺れる、木々の葉っぱの一枚一枚に。
空き地や、野原ですら
「なにもない」と思っているのはきっと人間だけ
草の命、木の命、虫たち、たくさんの微生物。
どこをみたって、この地球は、奇跡だらけだ、と思う…
変化と適応の繰り返しに
少しお疲れの、わたしと、あなたに。
撮りためておいた音たちを、
贈ってみようと思い立ちました。
自然からのギフトは、いつもなにか、自分の中の尖ったものを
柔らかく包むように鎮めてくれます。
#suuの野の音
vol.1は、
人っ子ひとりいない雨靄(あまもや)霞む裏山の奥から。
その時出逢った、山から流れる細(ささ)やかな せせらぎ。
植物たちの合間から、雨の力を借り、
力強く流れる様が美しく。
雨の中、カメラにわたしのストールを掛けながら撮影したもの。
カメラが少し動くのはそのせいだったはず...、笑
小さな音で
目を瞑って、聞いてもらえたら…
with love&care,
- suu - 薬草ハーバリスト
Miho