よもぎの蕾、満月、秋の訪れ

またこの季節がやってきます。
よもぎの蕾ー。
アンティーク・シルバーみたいな、
愛する、霞みがかった アルテミシアン・グレー。

空いっぱいに飛ぶ、とんぼのなか、
振り向くと、あたり一面、よもぎでした。
海を見下ろしていた、そんなよもぎの蕾たちを
今日は、
花束にして、抱いて家へ。

夏日だった糸島、
でも、もう野は完全に秋。

あけびの青い実、
アオツヅラフジの青い実、
ノイバラの青いローズヒップ…


季節の移ろい以上に
鮮やかなものは、果たしてあるのでしょうか?


来週は、満月です。
.
この満月の夜に、月の光だけに導かれて、
静かに白く浮かび上がる、蓬の蕾を摘みます。
普段の柔らかな葉とは
全く違う存在感を纏った、この植物を。

銀色に、白さを帯びたその姿は
これから花を咲かせ、そしてやがて次の世代を掬ぶため
冬枯れしていくよもぎの
ある意味、最後の晴れ姿のよう。
とても美しく…とても清々しく。
「個」ではなく
「種」の存続を、
淡々と、粛々と繋いできた逞しい命の歴史を
わたしは感じます。

Tthe season of blooming yomogi is almost there.

Yomogi buds are bit white and grayish -
and I truly adore this “Artemisian gray”, reminds me of antique silver.

Fullmoon is coming next week.
On this day, I will go outside at night, without any light in my hands.
I know the moon will guide me to the yomogi buds -
They reflect lunar light and stand so beautifully in the field.